阪急百貨店梅田本店(旧阪急梅田駅コンコース) 阪神間モダニズム 

造形礼賛  小林一三翁  


阪急梅田駅 大阪の近代建築 梅田・堂島 百貨店の近代建築  設計:竹中工務店、阿部建築事務所 施工:竹中工務店 竣工:昭和4年、11年 嗚呼、阪急電車


日本で初めて、阪急の創始者・小林一三が案出したターミナルデパート、阪急百貨店






大阪では大丸、高島屋など呉服系老舗百貨店をしのぐほどの高い評価を得ています。上の写真はかつての阪急梅田駅コンコースに面した阪急百貨店の入り口。
東西の入り口には中国の伝説をモチーフにした伊東忠太の壁画が施され、この雰囲気は「高級な阪急」のイメージの源泉にもなっていたのですが、
高層ビルに建て替えるため多くの人に愛されてきたこの空間は姿を消してしまいます。







珍しく人通りが少ない休日の早朝。いつもは人が多すぎて立ち止まることも不可能なほど。梅田には1日、250万人以上(広島県の人口に相当)が集まるそうです。






入り口の壁画は保存するらしいですが、この雰囲気を再び取り戻せるのでしょうか。
時代の流れゆえ、なのかもしれませんが、阪神間モダニズムに大きく貢献してきた阪急。いったいどこに行こうとしているのだろう。
宝塚でもいじめが発覚して裁判になったり、阪急電鉄はかつてのような京阪神を代表するような高速の特急が姿を消したり。
愛着を感じるだけに、なんか以前のような輝きがなくなっているような感じを受けます。







玄関入り口の意匠は「青龍」と「白虎」、「玄武」と「朱雀」






「四神」の間にも精緻な彫刻が。こちらの図案では「八烏(やがたがらす)」が真ん中に






阪急梅田駅から御堂筋線などへの通路部分(グランドドーム、旧阪急梅田駅コンコース)の豪快で広々とした空間。
天井部分は、大聖堂のような雰囲気でした。
40年前に一私鉄がこのようなターミナルビルを造ったという栄えある歴史(同じ企業が、この造形をどこにでもあるような高層ビルに建て替えてしまうとしたら、悲しい限り)。










四神の壁画があるスペースから阪急百貨店を超えて阪急梅田駅に至るコース(グランドドーム)。
かつては梅田駅のホームで、ここから電車が発車したようです。めちゃめちゃ豪華なホームだったんだなぁと遠い目。さらにこの空間もなくなるのか。







グランドドームは全国的なマスコミ報道などにはほとんど登場しませんでしたが(大阪のイメージ)、
現代建築と近代建築の粋を集めた日本最大のターミナルとして圧倒的な豪華さを誇っていました。と過去形にならないよう、新しい文化の香りを期待します。




 このように生まれ変わりました。「阪急」の香りはほとんどなく、普遍的で現代的な雰囲気




郊外のショッピングモールと言われても、納得できそうな雰囲気ですね。





阪急百貨店の入り口部分はレストランに移築されました。保存されただけでも感動ですが、
やはり本来の場所にないと文化的な価値が薄れてしまいそうですね。



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