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岩木山の裾野に広がる城下町、弘前。
以前から、そう学生時代の頃から「弘前」と書いて「ひろさき」と読むことに
なんとなく文化の香りを感じ、静かな憧れを抱いていました。








そんな経緯から、初めての東北旅行では弘前を訪れたいと思っていたところ、
親友から「JR東日本パス」発売の情報。急に弘前が身近に感じられ、「よし、行こう!」







ところでJRの東日本パス。おぉ。すごい。1日1万円で管内乗り放題、
おまけに新幹線の指定席も2回まで無料という太っ腹。
少々強行軍になるけど、またとない機会と思い、2011年6月に親友を誘って出掛けました。








帰りの電車までわずか4時間ほどの駆け足旅行。
まず少し遠そうな藤田記念庭園までタクシーで行き、
そこからゆっくり歩きながら、数々の近代建築を回りました。
最初からお城は計画に入れていなかった二人。ある面、珍しいのかな(笑)。








6月の弘前旅行が忘れられず、8月にたまたま休みが取れたので、
今度は飛行機で再び弘前へ。
市内で1泊し、翌日は日本海に沿って走る五能線に乗って白神山地に行くことにしました。
初日は市の観光案内所で自転車をレンタルし、ひたすら近代建築めぐり(その後で寺社と弘前城見学)。
レンタサイクルは無料で、市内4カ所の指定場所の好きなところで返却可能という便利さがうれしかったです。
行政のこういったサービスは本当にありがたい・・・・・。
ちなみに弘前の近代建築で最も好きな建物は、
旧弘前市立図書館弘前学院旧宣教師館日本聖公会弘前昇天教会です。







宿泊したのは旧市街の真ん中、鍛冶町近くのドーミーイン弘前。
函館で宿泊した同じグループのホテル(ラビスタ函館ベイ)が良かったので、ここを選びました。
屋上の露天風呂(眺めも最高!)と温泉はとても快適。
無料のりんごジュースや夜鳴きそばもうれしかったです。
「駅から遠い」と言ったクチコミもありましたが、無料のタクシー送迎もあるので全く気にならないかも。
駅前より中心部に泊まった方が何かと便利な気がします。









翌日は五能線に向かう「快速リゾートしらかみ」に乗車。
窓も広く、足下もゆったり。景勝地では減速運転し、車掌さんの観光案内も。
途中で地元の方による三味線の実演もあります。
自分が乗車した日は比較的空いていましたが、いつもは満員に近く、特に海側に人気集中とか。







座席はできれば海側を押さえましょう(2011年8月時点ではA席が窓側です)。
最初は「観光案内やテレビで観るほどじゃないだろう〜」と思っていたのですが、
実際はもっと素晴らしいです(特に鰺ヶ沢〜十二湖まで)。飽きません。







目指したのは白神山地の中に点在する十二湖
特に神秘的な青色で有名な「青池」を目指しました。
綺麗でしたが――。山歩きはやはり向いていないのか、途中で飽きてしまいました(暑さもあった)。
でも、いろいろな個性を持つ池が点在し、自然そのままの森林が残されている十二湖
自然や山歩きが好きな人にとっては、絶好の場所と思います。
自分は予定を早めて、今回はあきらめるはずだった海辺の温泉「不老ふ死温泉」に向かいました。








不老ふ死温泉は、五能線と同じく予想を上回る素晴らしさ。
海との境は浴槽の囲いだけ。人もそれほど多くなく、本当に貴重なひとときを過ごしました。
あー最初からこちらに来ていればよかった・・・・・。

唯一の難点は「蜂」が数匹、浴槽の周りを飛んでいたこと(温泉の注意書きに書かれていたブヨではなかったような)。
自然との共生もたいせつですが、裸になる場所で蜂が飛んでいると、どうしても気になってしまいます。
何か事故が発生する前に、なんとか蜂の対策を取って頂ければなお快適かなと思いました。








弘前駅に着いたのは午後6時過ぎ。空港までのバスに乗って、弘前を後にしました。
全体的に昼も夜も中心部に人が少なかったことが印象的。すごくいい雰囲気を持っているだけに、
もう一度、賑わいを取り戻せないのかなとよそ者ながら思ったり。






弘前の近代建築はどこも個性的で、見応え十分。
手入れが行き届いていたことに、「地元の財産を守っていこう!」という
静かな意気込みと誇りを感じました。

弘前を訪れてあらためて認識したのは、本当の意味での「都会」。
ある地方都市出身の知り合い曰く。
「スターバックス、丸井、パルコがある」ことが都会の象徴、と。
そういう思考よりも、弘前のように古今東西の文化を大事に守りながら、
独自の風格を保ち続ける街こそが「都会」なんじゃないかな。



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