輪王寺大猷院 ―金閣殿、夜叉門― MAP 





祖父・徳川家康を尊敬していた三代家光の遺言により、
東照宮に隣接する大猷院に家光は葬られました。
東照宮を意識して、色合いや装飾は東照宮より派手にならないよう抑えられているとか。
このため、極彩色の社殿が並びながらも、東照宮とはまた異なる趣を醸し出しています。
圧巻は唐門をくぐったところに建つ拝殿と本殿。竜宮城のような装飾に目を奪われます。



初めて大猷院を訪れた時は、東照宮より色が抑えられているとは言え、その豪華絢爛さにびっくり。




ただ白を基調としている東照宮と対照的に大猷院は黒を基調としているので、
煌びやかさの中にも落ち着きが感じられます。
庭園はありませんが、各建築物の精巧で豪華な彫刻など、何回訪れても新たな発見があり、とても好きな寺院です。


(日光山輪王寺発行「日光大観」より引用)





 

拝殿への入り口に建つ夜叉門。
訪れたのは雪が残る2月末だったのですが、陽光に映える夜叉門は初夏のようなきらめき







牡丹の花の彫刻が目を惹くことから、「牡丹門」とも呼ばれています。




夜叉門から観る鼓楼(対の場所には鐘楼が建てられています)







拝殿前の唐門と、唐門から振り返って観る夜叉門




拝殿の正面。この拝殿は金で彩られているため、別名は「金閣殿」。
奥に連なる「相の間」「本殿」とともに、「権現造」の象徴的な建物となっています。








雪との対比が美しい冬の相の間と、窓が開け放たれて反対側の緑が映える幻想的な光景の夏の相の間






言葉を失うほど、見事な装飾で豪華な本殿。日光を浴びていなくても自ら輝きを放っています。美しい!




金色の輝きと迫力は、徳川家の強大な財力を表していますね。




家光廟に通じる皇嘉門。家光廟は通常非公開です。







拝殿の唐門に連なる透塀(すきべい)




透塀越しに観る金閣殿。幾何学的で幻想的な美しさです。
この大猷院の建築を指揮したのは、江戸幕府作事方大棟梁の平内応勝(へいのうち・まさかつ)大隅守。
あまり話題になりませんが、
桃山文化の掉尾を飾る名建築を遺した人物として記憶にとどめたいです。



 
 大猷院(さまざまな風景)     上野東照宮  


Copyright © Goto N.  All Rights Reserved.