石川国際交流サロン(旧横山男爵本宅跡地) 金沢の庭園 坪庭・露地 トップページ MAP

 辻家庭園(旧横山男爵家別荘)



金沢21世紀美術館のすぐ近くに建つ石川国際交流サロン。大正時代に建てられた民家と庭が無料で開放されています。
ここの建物と庭に関しては情報が錯綜していたので、帰宅後に直接お電話で責任者の方に尋ねてみたところ、
建物と庭は新潟の商家が金沢進出の際に、横山男爵本宅の跡地であるこの一画を購入して居を構えたことが発端。
その後、持ち主は変遷し、最終的に石川県の国際交流サロンとして利用されるようになったと説明してくださいました。
庭に関しては、七代目小川治兵衛が作庭を指示した辻家庭園(旧横山男爵家別荘)を造成する時に携わった地元の庭師が作ったのではないかとのこと。
小川治兵衛が直接指導したかどうかは不明ですが、数多くの名石が配された庭を鑑賞していると、その可能性もあるのではと思ったりもします。










邸宅の周囲には各地から集めた名石が配された庭つくられています。









座敷から眺める庭。余り存在が知られていないのか、休日でもひとりでゆっくりと鑑賞することができました。









庭園は自由に見学できます。金沢の冬の風物詩「雪吊(ゆきつり)」や苔に覆われた蹲踞(つくばい)など、庭の魅力を高める要素に溢れています。









雪に覆われた苔庭に建つ個性的な石や灯篭もこの庭の大きな魅力。金沢の美しさが凝縮された名園ですね。









限られた敷地の至るところに名石や灯籠が配されていますが、ごちゃごちゃした印象は全くありません。






上の写真は広間右側の庭になります(この案内図は公式ホームページから転載)。

ちなみにこの建物は、結婚式場「辻家庭園」を別荘として使用していた旧横山隆平男爵の本宅跡に建てられています。






広間の道路側の庭。こちらも端正な石灯篭と苔の蹲踞(つくばい)が美しく









ひな壇が飾られた広間




持ち運び方が悪かったのでシワシワになってしまいましたが、
ここの庭で感動したのは、全ての庭石を解説した案内図が配られていること。
お調べになるのにどれほどの労力を費やされたかと思うと、頭が下がる思いですが、他の庭でもこのような取り組みがあればうれしいですね
(この庭が県の施設として利用されていること、そしてこのような配石図を配布されていることなど、責任者の方のご努力には心からの敬意を感じます。
電話での問い合わせにも、詳しくて丁寧なご説明をありがとうございました)。




この図を見ると、この蹲踞(つくばい)の周囲だけでも、京都や能登地方、岡山県など全国から名石が運ばれていることがわかります。




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