好きな庭 管理人のひとりごと (2017年12月更新)



好きな庭は?と尋ねられると、
やはり筆頭は大仙院桂離宮醍醐寺三宝院

でも好きになったきっかけは、南禅寺の塔頭「天授庵」だったと思う。
なにげなく訪れた天授庵で初めて
「へぇーお寺の庭園ってこんなに良かったのか」と認識した覚えが。

それから時間があったら庭を観賞するために出掛けるようになった。
だんだんと自分の好みとかが出てくるようになり、
整備された美しさではなく、どこか陰影があったり、
計算し尽くされながらも、雅やかな雰囲気がある庭が好きなことに気付く。



反対に余りにも「鄙」の雰囲気が強いと、
これら要素のどれかを充たしていたとしても、好きになれない。

例えば、万葉集と古今和歌集。
自然の美しさを讃え、心の叫びを素直に表現する万葉集に対し、
技巧や言葉遊びを駆使してわざとらしく「自然」を装う古今和歌集。
自分の場合は万葉集が苦手で、どちらかといえば古今和歌集が好き、
というのと同じような感覚かもしれない。



庭に限らず、寺院の雰囲気などでも同じ感覚かな。
草むして朽ちかけた藁葺き屋根に紅葉がはらはらと落ちる庵よりも、
楓の木の側に宋や明渡来の手水鉢がさりげなく置かれている塔頭。

一本の木をそのまま使って建てられたような荒削りのお堂よりも、
独特の意匠が欄間に彫られているような、わざと田舎風に建てられた四阿。

鎌倉よりも京都。嵯峨野よりも東山。
ありのままの自然より、
手を加えて「演出した自然」が好きというのも、可愛くないかもしれないが。



あと、なぜか大名庭園は苦手。どこも悠大で、細かいところまで手が行き届いてるんだけど、
やはり広すぎる庭は、個人的に好きな「凝縮した美しさ」「箱庭の中の宇宙」を感じることができず、
広大な公園と同じような、茫洋としたイメージしか感じることができない。
日本庭園の良さって、限られた空間でいかに独自の世界観を創り上げるか、にあるんじゃないかと。

掛け軸と花入れししか置かれていない床の間と、
関東その他の地方に良くある「家宝や人形をできるだけ並べてみました」的な床の間、
どちらが好きか、というような個人的な嗜好の違いなので、甲乙はないのですが。




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