小石川後楽園  ―大泉水と内庭を中心に―           



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江戸時代の1629年(寛永9年)に水戸徳川家の始祖頼房が中屋敷として作った庭園を、二代光圀が完成させた回遊式泉水庭園です。
六義園を女性的な「和歌の庭」とするなら、こちらは中国趣味に溢れた男性的な庭。
名称を中国宋代に著された「岳陽楼記」から採用し、庭園の随所に中国の名所の名前を冠した景観を配しています
(後楽園については、こちらのホームページに詳しい説明が掲載されています)。


 
大泉水





後楽園のメインである大泉水。都心でこの壮大な風景を楽しめるのは大大名が後世に残してくれた文化遺産のおかげです。





大泉水の真ん中に浮かぶ蓬莱島は後楽園最大のランドマーク







蓬莱島は亀の甲の形をしており、絶妙な形状の石橋で、ひときわ高い名石が置かれた亀島とつながっています。
亀島が亀の頭の部分になるので、蓬莱島は亀の甲の上に作られたイメージですね。








この名石が大泉水の中心的な存在となる「徳大寺石」。ちょうど亀の頭の部分に当たることから亀頭石とも呼ばれます。
徳大寺石の名前を知ったときは、上級公家(清華家)の徳大寺家からの寄贈なのかなと思ったのですが、その憶測は外れました。
この石を設置したとされる徳大寺左兵衛に由来するそうです。見事な存在感!











蓬莱島に立ち入ることはできませんが、周囲から緻密な石の配置も確認できます。
蓬莱島に建てられた赤い祠は弁天堂です。





大泉水のもう一つの大きな見どころは「白糸の滝」。
当初は蓬莱島にあった滝(元禄地震で崩壊)を補う形で後世につくられたそうです。








白糸の滝の周辺は大泉水から少し奥まっていることもあって、光と影がつくる世界がとても美しく。
楓はまだ完全に紅くはなっていませんでしたが、さまざまな色合いの木の葉が水面の光を反射して風で揺らぐ光景は息を呑むほどでした。
訪れたのは、11月中旬の秋晴れの日。
緑一色の新緑の季節も素敵ですが、やはり彩りが加わる晴天の晩秋は一年で庭がいちばん美しく映える季節かもしれません。







白糸の滝周辺から眺める蓬莱島。海を思わせる州浜の造形も印象的でした。





参考までに、新緑の季節の白糸の滝


 内庭







第2次世界大戦で焼失した唐門が2020年(令和2年)に復元され、
本来の表玄関だった水道橋駅に近い東門から入場できるようになりました。
真新しい唐門はまだ庭園に馴染んでいないかもしれませんが、
いずれ歴史ある名園にふさわしい建造物になるのではないのでしょうか。









蓮に覆われた池水が美しい内庭。本来この部分は水戸藩上屋敷の書院の部分で、
唐門から先が「後楽園」となっていました。




大泉水・蓬莱島以外(円月橋、菖蒲田、小廬山などはこちらのページで)



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