西田家庭園「玉泉園」―石灯篭と手水鉢がつくる苔の名園― 金沢の庭園／造形礼賛

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金沢最古と言われる茶室がある、西田家庭園「玉泉園」。
加賀藩の上級藩士、脇田家が江戸時代につくった庭が今に引き継がれています。

西田家庭園は、中国・南宋時代の画僧、玉澗に由来する「玉澗様式」という珍しい形式。詳細は公式ホームページをご参照ください。

苔と木々の美しさは特筆もの。九月の晴天の日に訪れた時は、眩しいくらいに緑が輝いていました。

さまざまな形の、でも統一感がある石灯篭が並ぶ光景はどこか京都の高瀬川源流庭苑と似た雰囲気も

西田家庭園では、至るところに個性的で洗練された石灯篭や手水鉢が配されています。

この手水鉢は、「筒胴（ずんどう）型飾り手水鉢」。周囲の役石も大ぶりで、大胆なつくり

苔むした自然石で構成された石灯篭や雪見灯籠はこの庭の歴史をそのまま表しているかのような品格と風格

中門の前後に続く飛び石は全て円みを帯びて統一感

西田家庭園で最大の後悔は、茶室と露地をちゃんと見学してこなかったこと。
現存する金沢で最も古いと言われる「灑雪亭（さいせつ・てい）」とその露地を見逃したのはなんとも無念…。再訪したときには真っ先に見学したいです
（上下の写真はもう一つの茶室、「寒雲亭」の露地です）。