弘前城の近くに広がる追手門広場。
ぜいたくな広さに市立観光館と図書館が並んで建っています。
行政が計画する現代建築は時として「奇抜」になってしまいますが、こちらの建物群は斬新でありながら落ち着いた雰囲気。
広場から眺める構成は爽快でした。設計は野津弘氏。
この建物の向こう側に、目当ての旧弘前市立図書館。
人が写っていなければ、ミニチュアのおもちゃのような。現代建築が見事に調和していますね。
近づいてみると、ミニチュアどころか、かなり威風堂々とした趣。屋根のドーム、八角形の双塔部分、窓の配置、どれも黄金比率ですね。
何よりも色合いが印象的。渋い萌葱色（という表現でいいのだろうか）の縁取りが、なんとも洒落ている・・・。
どの角度から観てもリズミカルで飽きない構成。設計した堀江佐吉の卓越したセンスを感じます。
内部も外観に合わせ、当然ながら角度のある構成。
図書館なので、採光をよくするため敢えて八角形にしたのかな。
塔の構成に合わせて回る階段
階段の踊り場。下がないので、ちょっと怖い感じも。でも構成としてはとても美しいです。
弘前学院旧外人宣教師館、聖公会昇天教会と並び、弘前市でいちばん好きな建物の一つです。竣工は明治39年。木造です。