
城郭のような穴太(あのう)衆積みの石垣に囲まれた、風格漂う滋賀院

京都の寺院に比べて知名度は劣りますが、さすがは延暦寺の本坊、
境内には宸殿、書院などがどっしりと構え、歴史の重みをいまに伝えています。


天台宗最高の地位である座主(皇族出身者に限られていた)が御座所としていただけあり、
庭園も名石、灯籠、植栽、池泉が見事に調和した風雅な造り。


二条城や金地院の庭を手がけた小堀遠州の作庭と言われています。



特に目を惹くのは、一枚の切石を使った石橋。形、幅、厚さ――。どれも見事な造形で、庭を引き締める大きな効果を生み出しています。


個性的な石灯籠、段差を上手く活用しながら適所に配置された豪壮な石組みなど、名勝庭園に相応しい美しさ

宸殿前の庭園のほか、「蹴鞠の庭」などちょっとした空間にも美しい庭が整備されています。

京都の庭のように混雑することもないため、この美しい庭を宸殿から独占することも可能です。
訪れたとき(2014年)は、ご住職のご厚意で写真の撮影を許可していただきましたが、基本的に撮影禁止とのことです。

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