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首都として、都市として世界有数の歴史を誇ってきた日本最大の庭園都市、京都。 池を中心とする池泉庭園から、水をいっさい使わない枯山水の庭、 そして街中の狭いスペースを活用して独自の世界観をつくり出した坪庭、 茶道の普及とともに生まれた露地など、日本美を体現、凝縮した各時代の庭が至るところに存在します。 地方の庭と異なるのは、細かい所まで「和の美」を追求した繊細さ、 建物との調和を考えた「庭屋一如」の美しさなどが意識されていることでしょうか。 それは時代を超えて実践されており、明治期に七代目小川治兵衛らが創りあげた南禅寺界隈の別荘群の庭、 手入れが行き届いた料亭の庭、今に伝わる技術の粋を集めた京都迎賓館などにも、 京都が培ってきた庭園の美の流れが受け継がれています。 ![]() 何をもって名園と呼ぶのかは個人の好みもあり、このホームページも格付けを目的としてはいないのですが、 やはりこの庭だけは絶対に外せない、何回訪れても飽きない、感動を共有できれば、という気持ちから、 敢えて複数の庭を「京都の名園」として選んでみました。 桂離宮、苔寺(西芳寺)、大徳寺が、それぞれ池泉庭園、苔庭、枯山水の頂点であることは、 個人の好みを越えて、誰もが納得できるのではないでしょうか ![]() ![]()
![]() 坪庭と露地は特に京都の庭を代表する存在。金閣寺や銀閣寺ほどの華やかさやスケールはありませんが、 都市として1000年以上の歴史を刻んできた京都の町衆が産んだ、都市ならではの造形と言えるかもしれません。 料亭や老舗、町家を活用したカフェでも美しい坪庭を鑑賞することができます。 これらの店舗では、つねに美しく庭が整備されているので特にお勧めです。 ![]() ![]()
![]() 地域別では、南禅寺界隈や東山の高台寺、清水寺周辺がやはり京都らしい華やかなエリア。 桃山時代(江戸時代初期)から七代目小川治兵衛が活躍した近代の作品まで、 政財界の大物が手がけた邸宅や別荘、ホテルやレストランなどに多彩な庭が残されています。 都心に当たる洛中の三条・四条通界隈は老舗が集中しているため、坪庭の宝庫。 ただ住宅でもあり、営業を続けている企業でもあるので、なかなか公開される機会はありません。 特別公開日などに注意が必要です(毎年3月8日の前後には町家の日として洛中の町家が公開されます)。 観光地や繁華街としては地味な存在ですが、西陣などの上京(かみぎょう)も老舗が多く、個性的な坪庭が多い場所です。 ![]() ![]() ![]()
![]() 天皇家や公家と深い関係を持つ御所・離宮や門跡寺院が至る所にあるのも京都ならでは。 どこも雅やかな庭の造形で、本来の日本文化は「ハラキリ」のような武士の文化ではなく、 季節感を大事にした繊細で優美な文化が基軸だったのではと改めて思います。 枯山水と苔庭は日本全国に点在していますが、その数と美しさはやはり京都が筆頭。 特に禅宗の精神に裏付けられたこれらの庭は「凜」とした美しさを湛えています。 ![]() ![]() ![]() 上に「季節感を大切にする京都の庭」と書いたように、 春は桜、初夏は新緑、秋には紅葉と季節ごとに表情が変わることも京都の大きな魅力。 上の2枚の写真は同じ場所(八瀬の瑠璃光院)ですが、季節によって印象ががらりと変わります。 ![]() |
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