萬重本店  


京都の庭園 地図 坪庭・露地 上京・西陣の庭 料亭の庭






西陣の大宮通(上立売下ル)にある京料理の名店、萬重(まんしげ)









玄関を入ると、一本の梅の木が凜として立つ坪庭。
ちょうど訪問したときは梅が満開で、桜とは異なる少し抑えた華やかさが和の美しさを感じさせます。










案内してもらった部屋は、萬重のロゴを浮き彫りにした円窓がある、庭に面した個室。
庭を鑑賞したいというリクエストをちゃんと考慮していただいたのがうれしかったです。









部屋からの庭の眺めは本当に美しく。
写真ではハレーションを起こしてしまい、上手く映ってないのですが、白梅が見事に咲き誇り、
料理を頂いているときに1枚、2枚と春風に吹かれてはらはらと散っていく光景は絵画の世界にいるようでした。
欄間部分の簾越しに浮き上がる光景もとても綺麗で。










食事の後は奥庭へ。西陣の街中の限られたスペースに作られた精巧な庭









食事を頂いた部屋と白梅。梅の写真をちゃんと写せていなかったことが心残りですね。









小さな石の反り橋、素朴な佇まいの活込灯籠――。随所にきらっと光る工夫がされていました。









3月に訪れたので、料理を頂いた部屋には簡素な床の間に梅の掛け軸、奥の広間には有職雛人形。
雛人形の並びは、地方と異なり、京都では昔から男雛が向かって右、女雛が向かって左になっています。







京都に相応しく、洗練された和の美しさで統一された各部屋の意匠







椀物は、三葉の散らし方も美しく。個人的に、萬重の料理はいちばん好きな京料理。
はるか昔ですが、萬重のご亭主が近所の主婦などを対象に料理教室を開いておられ、母がそこに通っていました。
そのためなのか、家での料理にも萬重の味付けが大きく影響していた気がします(もちろん本物には遠く及びませんが)。
京都では出汁の取り方などでけっこう甘めの料理も多いのですが、
口コミサイトなどで、ときどき「味が甘い」などと書いている人は本当の京料理を知らないのかなと思ったりします。










住んでいた場所に近かったこともあり、何かのイベントや帰洛のたびによく連れて行ってもらった萬重。
久々に訪れ、懐かしい味を堪能することができてうれしかったです



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