料亭の庭 

ホテル、旅館の庭     著名人の邸宅の庭    English version

 十牛庵

 
西陣 萬重   近為  中京 料理旅館吉川   旧・瓢樹 木屋町二条 高瀬川源流庭苑   祇園 鳥居本   五条京阪 はり清  

岡崎
旅館白河院   南禅寺
南禅寺参道菊水   南禅寺順正    桜鶴苑   料庭八千代   瓢亭本館  瓢亭訪問記

神宮道 粟田山荘  円山公園
左阿彌   茶室寛楽庵  茶室遍松庵  高台寺 十牛庵  
高台寺萬治郎

八瀬 旧・喜鶴亭(現・瑠璃光院)
  伏見 清和荘  


   瓢亭本館



晦庵河道屋    河道屋養老   本家尾張屋   奥丹清水店  / 西尾八つ橋の里  大力邸  / 聴松院 / 西山艸堂  → カフェ、茶寮の庭  東京のホテル、料亭の庭

瓢亭や吉川、十牛庵、左阿彌――。京都には伝統を誇る料亭や老舗の料理店が数多く存在します。
主役は料理なので、あまり庭がクローズアップされることはありませんが、
洗練された坪庭や七代目小川治兵衛(植治)らがつくった名庭の宝庫。
高級料亭はなかなか行けるものではないですが、
両親や伯母に連れて行ってもらった記憶をたどり、あらためて足を運びたいと思っています。
観光ガイドで有名と言うより、地元で愛されている料亭を少しずつ紹介していくことができれば、と。



 洛中の料亭



上京区大宮通今出川上ル

萬重
  
地図 

地元住民にも愛されている西陣の料亭。玄関の坪庭、中庭ともに美しく、素材を活かした京料理もお勧めです。





近為
  
地図 

京都では有名な漬物店。本店では座敷で坪庭を見ながら、芸術的に盛り付けられたお漬物の定食を頂けます。





料理旅館吉川
  坪庭と室内
 地図

中京の街中にある料理旅館、吉川。小堀遠州作と伝えられる庭園「退去園」と天ぷらで有名です。





旧・瓢樹 (現・麓寿庵、元今尾景年宅)
 
 地図

高級料亭だった瓢樹を引き継ぎ、わらび餅の茶寮「麓寿庵(ろくじゅあん」に。京都画壇の旧宅は新たな時代へ





祇園料理 鳥居本
 
 地図 

江戸時代の享保年間創業の老舗料亭。祇園の街中とは思えない広い庭園を見ながら祇園料理を頂けます。






はり清   地図

江戸時代中期から300年以上の歴史を誇るはり清。地元の京都では、京料理の老舗として愛されています。




 

高瀬川源流庭苑   七代目小川治兵衛の庭
 地図 

角倉了以、山県有朋の元別荘を経て、現在はがんこ高瀬川二条苑として営業されています。瀟洒な露地、坪庭も


 岡崎・南禅寺の料亭




南禅寺参道菊水   紅葉の庭  
七代目小川治兵衛の庭  地図 

南禅寺界隈屈指の名園。新緑、紅葉の季節の庭の美しさはため息ものです。料理もサービスも完璧 → 公式サイト


 


 

南禅寺順正
 順正書院  地図 

「名教楽地」は江戸末期の名園。風格ある書院、露地風の坪庭、秋には紅葉と見応え十分です。→ 公式サイト




 

桜鶴苑
  玄関と露地  七代目小川治兵衛の庭 地図 

山中定次郎の別荘「看松居」を引き継いだ料亭、結婚式場。旧称が表すように、「松」を植栽の中心に据えた庭になっています。




 

料庭 八千代
    七代目小川治兵衛の庭  地図 

南禅寺参道の料理旅館、八千代。宿泊だけでなく、食事も楽しめます。青龍庭園は七代目小川治兵衛の作庭




 

瓢亭本館
    坪庭・露地  地図 

   瓢亭訪問記 

南禅寺界隈、無鄰菴の横に佇む料亭の最高峰である瓢亭。「市中の山居」の庭を観ながら頂く朝粥は絶品です。




 

旅館白河院
   七代目小川治兵衛の庭      地図

宿泊だけでなく、食事の利用でも庭園を見学できます。ロビーから観る庭園は名画のような美しさ → 公式サイト




 

山科伯爵邸源鳳院
   七代目小川治兵衛の庭      地図

期間限定で開催されるイベントで、優美な建物と庭園を鑑賞することができます。桜の季節は見事 → 公式サイト


 東山の料亭




粟田山荘  地図 

京都ホテルオークラ別邸として営業されていた料亭(現在は営業休止)。立体的な地形を活かした名園です。


 




料亭左阿彌   茶室遍松庵   茶室遍松庵  地図 

円山公園で料亭として150年以上の歴史を誇る左阿彌。茶室で見事な紅葉を観ながら懐石料理を頂けます。



日本料理「未在」
外観のみ

左阿彌の近く、円山公園内に建つ高級日本料理店「未在」(みざい)、秋は門前の紅葉が見事


 




高台寺萬治郎 
   地図

高台寺の北側、ねねの道に沿って建つ萬治郎。玄関横の坪庭は鮮やかな美しさ   高台寺界隈の庭園






十牛庵
 十牛庵玄関とアプローチ     七代目小川治兵衛の庭 地図 

「高台寺土井」の後を受けて、東京の「ひらまつ」が開業した高級料亭。本館の庭は時間を忘れるほどの名園


 
 八瀬の料亭




旧・喜鶴亭 (現・瑠璃光院、元田中源太郎別荘)   地図

高級料亭、旅館だった喜鶴亭は現在、京都有数の観光寺院「瑠璃光院」に。苔が見事な立体的な名園


 伏見の料亭




清和荘   地図

伏見の高級料亭、清和荘。池泉庭園、茶庭、苔の中庭と多彩な庭が揃っています。庭も料理も一流



 老舗の料理店
 
 
     
河道屋養老  地図    晦庵河道屋 みそかあんかわみちや  地図   
       
 聖護院門跡の横に門を構える坪庭が美しい蕎麦の名店    中京(なかぎょう)の街中にある蕎麦の老舗  
       
       
       
 本家尾張屋 地図     奥丹清水店  地図   
       
 江戸時代から続く、京都有数の蕎麦の老舗   湯豆腐で余りにも有名な奥丹の「錦翠の庭」  
       
    
   聴松院  

 
南禅寺の塔頭。以前((2007年頃まで?)は湯豆腐を食べながら伝相阿弥作の池泉庭園を眺めることができましたが、現在は非公開です。 地図   
       
       
   西山艸堂  

 
天龍寺の塔頭、妙智院にある湯豆腐の老舗。地元嵯峨野の「森嘉」の豆腐を使用していることで有名です。 地図  
       
 茶寮・料理店




西尾八つ橋の里
   聖護院門跡河道屋養老近くにある八つ橋の老舗「西尾」が運営するお店。高級料亭に劣らない庭を楽しめます。
 地図  


 


 


大力邸「双龍庭園」   南禅寺界隈の別荘群の一画で、第11代小川治兵衛がつくった「双龍庭園」が有名な料亭・喫茶 地図 


 




島原角屋
   

京都で最も格式が高かった花街の揚屋。いまは美術館となっていますが、日本史にも影響を与えた「最高の料亭」でした。






島原輪違屋
   

芸妓の最高位である太夫を抱え、島原で唯一営業されている置屋兼お茶屋。各部屋の意匠が見どころです。




 


金沢志摩
   

今でも営業を続ける重要文化財のお茶屋。粋な部屋の造り、中庭を拝見できる日本でも貴重な場所です。


      
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「京都 もてなしの庭」(烏賀陽百合著、青幻舎刊)も参照にさせて頂きました。ありがとうございます。
料理の写真や論評については全くの門外漢なので、各料亭のホームページなどを参照してください。



ちなみに個人的な京都の料亭に関する感想について。
どの料亭が一流なのかは人によって評価も異なりますが、歴史も考慮すれば、やはり瓢亭萬亀楼などが筆頭でしょうか。
高級料亭に行くことはめったになくても、地元ではいろいろな評判などが耳に入ってくるので、
京都ではそれぞれの家庭で、付き合いや親しみの度合いにより料亭の評価は変わってくると思います。
生粋の京都人だった父や祖父もそれぞれ独自の固定観念を持っていて、
いま一流とされる某料亭については「あそこは京都を強調して高い料金取ってはるけど、もともとは田舎の発祥やで」と失礼なことを言ってました笑。
ただ地方の料亭を一概に下に見る訳ではなく、滋賀県八日市の名料亭「招福樓」とその系列のお店などには羨望というか、高く評価していたようです

自分は、東京などの地方で○○○○が一流扱いされていることに驚き。名前はいかにも京都らしいのですが、明らかに味は他の料亭に劣る気がします。
これは自分だけでなく、地元の人が同様の印象を持っていると思うのですが、
ネットの「京都の料亭ランキング!」のようなサイトに、この料亭が載っていると
「あー何も知らない人が書いてはる」と思ってしまって、一気にそのサイトの信用度がなくなってしまいますね。

両親が最も親しんでいた料亭は、近所だった西陣の萬重(自分にとっても、ここが料亭の味の原点になっています)。
大丸などの百貨店では、よく二傳の惣菜を買ってました。ここも薄味で美味しいです。でも最近初めて訪れた瓢亭の味付けは、やはり最高でしたね。
料亭ではありませんが、自分にとってのソウルフードの一つは冨美家のうどん。甘口の出汁が最高に美味しくて、東京でもつい買ってしまいます。



料亭は特に個室の利用で「2人以上」を条件にしていることが多く、なかなかひとりでは行けません。
ハレの日にはときどき一緒に料亭に連れて行ってくれた両親や伯母に感謝するとともに、
今はこちらのお誘いで一緒に快く付き合ってくれる東京の友人たちに心から感謝です
(2023年時点で、ここに掲載した料亭のうち、瓢亭桜鶴苑は2人以上の来店が条件になっています)。

またあるサイトの運営者が「有名なサイト(?)なので、料亭のみなさん、お声がけしてね」という趣旨のことを言っていましたが、
庶民はハレの日にそれ相応の対価を支払って料亭に行き、日常生活とかけ離れた世界を体験することがささやかな夢。
自称グルメや庭愛好家のために存在するのではないので、乞食のようなことを言わず、自分のお金でちゃんと客として料亭に行きましょう!



※リンク先は参照のために記載しましたが、アフィリエイトなどはいっさい行っておりません。

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