南禅寺参道菊水、新緑の庭園 南禅寺界隈の庭園 地図 料亭の庭 → 菊水、紅葉の庭園

南禅寺参道の高級旅館で、レストランとしても利用できる菊水の玄関。
扁額の文字は「壽而康」。健康であれば長寿を保てるという意味だそうです。


訪れる前は以前の紅葉の季節と比べたら、
少し物足りない景色なのかなと思っていたのですが、緑一色の庭は当初の予想を超える美しさ

テーブル前の窓ガラス越しに眺める西側の露地。
いつ訪れてもガラスの存在が全く感じられないほど、磨き抜かれています。


食事を終えて、庭の散策へ。手前の芝生の庭は、小川を隔てて苔の庭に変わります。


何よりも見事なのは、樹齢200年を超えるアカマツ。七代目小川治兵衛の庭で松を主役に据えたところでは、
同じ南禅寺界隈の「看松居」(現・桜鶴苑)が有名ですが、菊水の庭でも松が大きな存在感。

新緑ってこんなに美しかったんだ――と再認識するほど、苔と松などの木々と芝生が織り成す見事な光景

菊水の庭を訪れて、紅葉よりも美しい「緑」の世界を目の当たりに。
まさに「青楓(あおかえで)」という表現がぴったりですね
(最近使われ始めた「青もみじ」という言葉は少し軽薄で、わざとらしい響きがありますよね)。


七代目小川治兵衛の庭の巧みな遠近法なのでしょうか。
菊水の庭は、実際の広さ以上にとても奥行きが感じられます。

さらに少し角度を変えるだけで、庭の印象が変わり、新鮮な感動を与えてくれるのもさすが名園・・・・。


離れの「ぼたん」に通じる、苔に覆われた小径。ちょっとした起伏が深山幽谷に入っていくような感覚に


離れの「やなぎ」の横ににつくられた露地風の庭園も新緑に覆われて。
厚さや風合いが絶妙な石橋、背丈の低い松の木などが雅やかな雰囲気をつくり出しています。

「太閤石」(秀吉の時代に切り出された石)でつくられた手水鉢越しに観る庭園


今回は玄関の横にある控えの部屋も見学させていただきました。
この部屋は、寺村助右衛門の別荘時代を今に伝える貴重な内装とのことでした。

この部屋の外側にも瀟洒な坪庭がつくられていました。
→ 紅葉の庭園

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