南禅寺界隈の庭園 
 




別荘 元別荘 / 無鄰菴 何有荘 流響院(旧織寶苑) 南禅寺参道菊水 南禅寺順正 桜鶴苑 白河院 野村碧雲荘 

料亭 / 瓢亭本館 料庭八千代
 大力邸  ホテル、公共施設 / ウェスティン都ホテル 京都市国際交流会館 

南禅寺塔頭 /
南禅寺方丈 聴松院 天授庵 金地院 南禅院 大寧軒 南陽院 / 南禅寺界隈の洋風建築





東山連峰の麓に広がる南禅寺の境内と、周辺に点在する別荘群。
市街地に近接しながら、日本屈指の名園が集まる最高級の邸宅街です。
明治の元勲、山縣有朋の無鄰菴を皮切りとして、
明治政財界の要人が競って別荘を建て、七代目小川治兵衛などに作庭を依頼しました。
南禅寺界隈にはこのサイトで紹介した場所以外にも、
對龍山荘(たいりゅうさんそう)や清流亭、真々庵などまだまだ多くの別荘がありますが、
その性格上、なかなか公開される機会はありません。
ちなみにこの周辺の別荘の価値は数十億円以上とか。
米IT大手のCEOや日本の有名企業の創設者が相次いで入手しているようです。



別荘 元本邸・別荘



無鄰菴 無鄰菴の茶室、露地

こちらは明治の元勲・山県有朋の別荘「無鄰菴」(むりんあん)。近代日本庭園の先駆けとなる画期的な庭園です。
決して広い敷地ではないのですが(一般住宅よりは全然広大ですが)、とても奥行きが感じられる小川治兵衛の作庭。
この無鄰菴は山県にとって3番目の「無鄰菴」。この前に造営した第二無鄰菴は、高瀬川源流庭園として残っています。


 高瀬川源流庭苑 
 廣誠院(伊集院兼常旧宅)

第二無鄰菴(高瀬川源流庭園)のすぐ近くにある廣誠院。
山縣有朋とも親交が深く、七代目小川治兵衛が師匠と仰いだとされる伊集院兼常の旧宅です。








南禅寺参道「菊水」、新緑の庭




南禅寺参道菊水、紅葉の庭園 料亭の庭

明治20年代に呉服商・寺村助右衛門の別荘としてつくられ、
庭は
七代目小川治兵衛が手がけました(詳しい歴史は公式ホームページへ)。
レストランから観る庭は写真で表せないほどの美しさ。散策しても角度によってその美しさが変化する、京都屈指の名園です。








南禅寺順正の庭園「名教楽地」  




順正書院と露地
料亭の庭

湯豆腐で有名な参道沿いにある順正。
江戸時代末期に作られた名園
「名教楽地」七代目小川治兵衛の作ではなく、江戸時代末期に作られました。紅葉が見事。
繊維業界の実業家、上田堪一郎(かんいちろう)が別荘として整備しました。
京都国立博物館の茶室「堪庵」
は上田堪一郎の寄贈です。








桜鶴苑(旧・看松居)  桜鶴苑の玄関と露地 料亭の庭

古美術商の山中定次郎が大正4〜6年に建てた本邸「看松居(かんしょうきょ)」が前身で、
庭は
七代目小川治兵衛が手がけました(詳しい歴史は公式ホームページへ)。

池泉庭園のほかに露地もあり、見応えは十分。
現在は料亭、結婚式場として運営されており、食事をしながら庭を鑑賞できます。








流響院(旧織寶苑)  期間限定公開

たまたま特別公開されていた小川治兵衛作庭の流響院(織寶苑=しょくほうえんの時代に訪問)。
南禅寺周辺にはこのような別荘が数多くありますが、
元は三菱財閥の岩崎小弥太の別荘でしたが、所有者が二転三転し、今は真澄寺別院、流響院となっています。








何有荘  非公開

蹴上から南禅寺に向かう途中に建つ何有荘(かいうそう)日本庭園。
最近は公開されていないようです。洋館やトンネルもある大邸宅で、庭園は小川治兵衛作。
元・京都の染料商、稲畑勝太郎の別荘
でしたが、いまは米有名企業のCEOが所有しているとの情報も。








白河院 料亭の庭

市バス「法勝寺町」前にある白河院。日本私立学校振興・共済事業団の宿泊施設になっています。
池の水は疎水を利用したもので、小川治兵衛の庭らしい趣き。宿泊だけでなく、食事でも利用できます。








野村碧雲荘  外観のみ  非公開

野村財閥の創始者、野村徳七翁の別荘として造成されました。
なんと内部に17棟の建造物があり、全てが重要文化財。
庭園は小川治兵衛と長男・保太郎(白楊)の作庭で、見事な池泉庭園となっているようです。
公開される機会はほとんどありません。


料亭




瓢亭本館  

老舗の料亭が多い京都でも400年の歴史を誇り、最高級の料亭とされる瓢亭。
素朴な佇まいの外観が却って高級感を際立たせます。朝粥は、まさに絶品の美味しさでした。








料庭八千代 料亭の庭

湯豆腐と高級旅館の「八千代」。
七代目小川治兵衛が作庭した「青龍庭」は、湯豆腐を食べながら鑑賞することができます。
元は江戸時代の国文学者、上田秋成の旧宅








大力邸 双龍庭園

南禅寺山門近く、円形の入り口が印象的な大力邸(たいりきてい)。
十一代目小川治兵衛が作庭した「双龍庭園」を眺めながら、お茶や食事が楽しめます。



ホテル、公共施設




ウェスティン都ホテル「葵殿庭園」




ウェスティン都ホテル「佳水園」 ホテルの庭

都ホテル内にある日本庭園。葵殿庭園は小川治兵衛が晩年に作った立体的な庭になっています。
佳水園は、村野藤吾と小川白楊(七代目治兵衛の長男)の合作。静けさとダイナミックさが共存しています。








京都市国際交流会館

南禅寺参道の入り口、無鄰菴の側にある京都市の国際交流施設。
小川治兵衛の庭が残されていますが、あまり話題になることもなく、隠れた名園と言うべき存在です。
旧京都市長公舎と迎賓館でしたが、それ以前は誰かの別荘だったのでしょうか。



南禅寺と塔頭







南禅寺方丈庭園

南禅寺も名庭の宝庫。方丈の庭は江戸初期の「名勝」庭園です。








聴松院  非公開

相阿弥が作ったとされる池泉庭園。以前は湯豆腐料理を提供していましたが、現在は非公開です。







大寧軒の池泉庭園  露地庭と庭石   期間限定公開

南禅寺塔頭の大寧軒。明治時代の茶人で「藪内流」家元であった藪内紹智(やぶのうちじょうち)が立案した庭園です。
流水の中に建つ「三柱鳥居」で有名ですが、 露地風の趣が特に絶品。
元は南禅寺の塔頭でしたが、大阪の資産家、原彌兵衞の別荘を経て、現在は再び南禅寺の所有に戻りました。








天授庵 庭に興味を持つきっかけとなった記念すべき塔頭







金地院 南禅寺塔頭。小堀遠州の作庭が確実視されている貴重な庭園で、特別名勝

(剪定でここまで印象が変わるのかと痛感。自分は石組みがはっきり確認できるようになった今の庭が好きです)








南禅院 南禅寺塔頭。夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪――季節の移ろいと静寂さ







南陽院   期間限定公開
南禅寺塔頭。東山の緑とお堂が浮かぶ池泉庭園が印象的な特別公開寺院







永観堂 
南禅寺の境内を抜け、東山高校を挟んで北側に位置する浄土宗の名刹です。紅葉であまりにも有名






南禅寺界隈の洋風建築

明治初期の疎水建設に始まり、南禅寺界隈には煉瓦造りの近代建築も点在しています。



京都の名園
  
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