京町家のアートスペース、ザ・ターミナル京都（旧木崎商店）―京都の坪庭・露地― 京都の庭園/造形礼賛

ザ・ターミナル京都（旧木崎商店）　京都の庭園　三条・四条の坪庭　坪庭・露地　地図　京都市下京区　

新町通の京町家、呉服商だった旧木崎商店を活用したアートスペース兼喫茶店のザ・ターミナル京都。
定期的に開催される斬新な展示イベントを鑑賞しながら、貴重な町家の奥庭を眺めることができます。

この座敷で美味しいコーヒーを飲みながら、庭を鑑賞できる空間と時間は京都の街中ならでは。

二階の窓越しに俯瞰する奥庭。町家の坪庭としては広いですね。
ちなみに新町や室町は古くからの京都の豪商が軒を連ねる「京都の中の京都」で、祇園祭には山鉾が建ち並びます。

坪庭に欠かせない石灯篭と蹲踞（つくばい）。狭い空間をより広く見せる、日本的で不思議な装置

庭の奥に建つ中門の前には「不許葷酒入山門」の石碑。
禅宗寺院に多い石碑（香りの強い韮や大蒜などの野菜と酒を持ち込むべからず、という意味でしょうか）ですが、坪庭に設置されているのは珍しい？

暑い今日の夏に不可欠な簾、そして袖垣。京都の坪庭には不可欠な、そして情緒を高めてくれる大きな存在

よく見れば飛び石の配置、形状、色彩はとても多様。細かいところまで配慮された庭ですね。

訪問したときの企画展示は、台湾で活躍するアーティストの作品を集めた「未来の花見―台湾ハウス」。
庭、そして各部屋に台湾東部の自然を表現したガラスの作品が展示されていました。

縁側に並ぶ展示作品。現代アートに対する鑑賞眼は全くないに等しいですが、
京都ではいろいろなところでこのような催しが開かれています

なかなか見学することができない町家を公開されているザ・ターミナル京都に敬意を表して。
写真の撮影も快く許可して頂き、ありがとうございました！