


五山文学の中核となったとされる霊源院。知的な雰囲気漂う玄関には、個性的な延段

令和に作られた新しい枯山水庭園「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」。中根庭園研究所の作庭です。


「鶴鳴九皐」は、「世間から身を隠していても、賢人(この場合は仏陀)の名声は世間に広く伝わる」
(深い谷底=九皐で鳴いても、鶴の声は天にまで聞こえる)という意味だそうです。

最初は「新しい庭」にそれほど興味はなかったのですが、訪れてみると、美しく浄められた白砂の上に配された名石の数々。
大徳寺大仙院の庭と近い感じで、風格に満ちた作庭になっています。

手前の平たい石は「座禅石」。実際にここに座ることも可能とのことです。とても座り心地が良さそうな形状


印象に残ったのは、蹲踞(つくばい)の水の美しさ。冬の晴れた空や梢をそのまま映しています。


木の根を取り囲む苔と流れるような砂紋の美しさ



縁側の庭は露地風の作りに。色や形とも吟味を重ねて選定されたことが分かるほどの名石
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