湯島天満宮(湯島天神)神苑  (東京都文京区)  東京の庭園  安諸定男氏の庭園 

梅の季節

 



「学問の神様」として東京では最も有名な湯島天神(湯島天満宮)。
言わずとしれた菅原道真公を祀る神社で、何回か訪れたことはあったのですが、
ここにも安諸定男氏の庭があったとは全く知らなかったです(庭の存在すら気づいていなかった)。
湯島天神の由緒境内案内は公式ページをご参照ください。









正面から眺めると「平面的な庭」に見えるのですが、中を歩いてみると、かなり立体的な庭であることに気づきます。
この辺も作庭家の技量だなぁと痛感。土橋の近くに置かれた個性的な石は「御手石(おみていし)」。
天神様が多くの人を救うことをイメージしたとのことです。









個性的で瀟洒な置き灯籠とその背後の土塀――。安諸定男氏の庭に特徴的な造りになっていますね。
石橋に連続して並ぶ飛び石の合間に植えられた植栽も、
visvim(ビズビム)など他の庭と同様に無機質になりがちな庭に潤いを与えています。






一枚の大きな石橋。池の側の先端は宙に浮いています。
安諸定男氏は「以前から試してみたかった造形」と話されているようです。





黄土色の土塀の途中まで石を積み上げる造形も安諸定男氏ならでは。









池の中央部に架かる土橋。京都御所御内庭の土橋に似た上品な雰囲気。
湯島天神の土橋は他で見られない雁行型になっているそうです(写真では少し分かりにくいですが)。






訪れた日は雨上がりの晴天。結婚式や(少し早い)七五三でお詣りに来る人で賑わっていました。
庭を歩く人もそれなりに多く、特に子供たちは石組みから流れてくる滝に喜んでいたようです。






「道真公の理想郷」はこの滝に集約されているそうです。
滝壺の中の鯉魚石、その上に龍頭石を設けて「登竜門」を表し、
学問の神様である道真公の「理想郷」をつくりだしたとのことです。作庭は2007年です。



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