京都で最も歴史が古く、格式が高い花街として栄えた島原(嶋原)で、17世紀からの歴史を誇る揚屋「角屋」の中庭
光と影の対照が本当に美しくて、幻想的です。坪庭も、どこよりも垢抜けた造形に
中庭は網代の間の横にある限られたスペースに創られていますが、灯籠の形と位置、苔と飛び石の配置、
どれを見ても完全な、隙がない造形。狭さを超えた深さを感じさせる名庭です。
中庭の隅に置かれた井戸の釣瓶は一見すると金属製に見えますが、織部焼とのこと
丸みを帯びた蹲踞(つくばい)は花街の置屋に相応しい優美さ
廊下の柱、障子の枠、壁の色、庭の枝ぶり。どれもどことなく艶やかで、優雅に。
木のたもとに置かれた石は富士山を表しているそうです。
明かりを抑えた網代の間に面した中庭は、まぶしいほどの外の光をもたらす貴重な空間
網代の間は、天井が網代の形に編み込まれていることから名付けられたそうです。
華やかさと艶やかさをたたえていますが、床の飾りや花頭窓の意匠などは極めてシンプル。
この簡素さが洗練された和風の美の特徴でしょうか。
行灯と障子からの光だけが灯りをもたらす幻想的な世界
この廊下は、松が枝が見事な庭を正面に観る松の間に通じます。
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