苔寺(西芳寺) 黄金池 金剛池   京都の庭園 地図  京都の苔庭 京都の池泉庭園 禅の庭 

    







苔と水と石と橋と――。
日本庭園の全ての要素を備え、後世の庭園に限りない影響を与えた苔寺の庭園。
池の周囲の苔と水面に映る空の青さと木々の緑、絶妙な形の島と橋、優雅な石組み。
池泉庭園の中心的な存在、「黄金池」を取り巻く風景は、
まさに「息を呑む」「言葉を失う」という表現がぴったりの美しさです(11月初旬に訪問)。









夢想疎石作庭当時の姿を残す鶴島。選び抜かれた石でつくられた石組みが池に浮かびます。








鶴島の対となる亀島





苔と木立の向こうに観る亀島








この石垣の上には、かつて方丈が建てられていたそうです。











鶴島と亀島に挟まれる形で浮かぶ、文字通り前後に長い長島
長島の中央部には、庭園の要素として欠かせない三尊石が組み込まれています。











黄金池のもう一つの大きな見どころは水に浮かぶ小舟
苔の世界の中に浮かぶ一隻の舟。日本の原風景ですね。岸辺の竹は、夢想疎石が植えた「七本竹」とされています。









「朝日の清水」と呼ばれる清水が黄金池に流れ込む一画。
清冽で、幽玄で、それでいて暗さがない爽やかささえ感じる不思議な場所












もう一つの池泉「金剛池」には「夜泊石」が配されています。
仙人が住むという蓬莱島に渡るために配した舟を表すようです。









桂離宮と同じく、一歩進むごとに風景と印象が変わる名庭で、
自分なりのお気に入りの場所を見つけるという満足感をあらためて痛感しました。
色彩などの色調整などを全くせず、カメラで撮っただけの写真でこの美しさは、やっぱりすごい!

よく話題になるのは拝観料の高さ。インターネットで申し込む場合は4000円ですが、
それに見合う価値があるかどうかは、その人の印象次第でしょうね。
庶民の自分にとって「4000円はかなり高い」と思うのですが、
上に書いたように、一歩の移動だけで庭の風景、印象ががらりと変わり、写真を撮りたくなる庭は、
数多い名園の中でもここ苔寺と桂離宮くらい。
「そのときの感動とそのあとの余韻」を考えると、決して高くないかもしれません。










ただこればかりは運ですが、季節や天気によって印象が大きく変わるとも思います。
この2枚の写真は昨年12月に初めて苔寺を訪問したとき(午後)ですが、美しかったものの、
今年11月に訪問した2回目(午前)ほどの感動はありませんでした(
写真では違いが分かりにくいですが)。
個人的には紅葉の有無ではなく、日光の射し込み具合が大きい要素だったのかなぁと考えています
(昨年の初回訪問時の方が参拝者は少なく、苔そのものは綺麗だった印象)





苔の風景 枯山水と石組 茶室と露地 苔寺の紅葉
 
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