窮邃亭 雄滝と楓橋
修学院離宮 上離宮(上御茶屋)
船着き場辺りから観る窮邃亭(きゅうすいてい)。命名の由来は特に説明されていませんが、
「邃」(奥深さ)を「窮」(究める)という意味になるのでしょうか。
窮邃亭は木々に隠れ、浴龍池側からは見つけにくいですが、屋根の上の「宝珠頭」が目印になります(写真左奥)。
宝形(ほうぎょう)造、こけら葺きの茶亭で、創建当初から現存している唯一の建物になります。
外観は極めて簡素ですが、斬新な意匠がさまざまなところに。
「窮邃」と書かれた扁額(後水尾天皇の宸筆)では、文字を八角形で囲む工夫。
引き戸は瓢箪型にくり抜かれています。
上段(台目畳六畳)の肘掛窓からの光は眩しく、美しい。
眺望や自然を「主役」に持ってくるため、敢えて華美な装飾を排したとか。
部屋の突き当たり、右側は水屋になっています。
大きく張り出した土廂(どびさし)と回り縁
浴龍池の南側から観る窮邃亭
休憩所に掲示されていた案内図では「窮邃『軒』」になっています。
上離宮も、以前は「上御茶屋」という名称が一般的だったようですね。
隣雲亭から窮邃亭に向かう途中、隣雲亭の横にはちょっとした露地風の造作も。
このようにちょっと変化をもたらす工夫も魅力ですね。この燈籠は「山寺燈籠」と言うそうです。
隣雲亭から坂を下りる途中に立つ滝見燈籠。個性的な燈籠が至る所に設置されているのも、
修学院離宮の見どころの一つです。地形がはっきり分かる冬の庭も素敵ですが、やはり新緑は美しいですね。
滝見灯籠の横を流れ、浴龍池に注ぎ込む雄滝を越えてしばらく歩くと楓橋
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