對龍山荘庭園   南禅寺界隈の庭園



【所在地】 左京区地域】 南禅寺界隈の庭園 【庭の形態】 実業家の庭池泉庭園
【作庭者】 七代目小川治兵衛 【作庭時期】 明治28年(1905年)頃 【面積】 大規模
【所有者】 伊集院兼常 → 呉服商・市田弥一郎 → 市田株式会社 → 2010年からニトリホールディングス

【訪問日】 2024年12月 → 紅葉の風景 2025年5月→ 對龍台(書院) 【公開形態】 一般公開(3000円) 【撮影】 自由
【文化財】 庭園は国指定名勝、主屋は重要文化財 【公式サイト】
對龍山荘庭園

紅葉の對龍山荘   主屋(對龍台など)  大池の北側庭園  芝生の南側庭園



   紅葉の對龍山荘






南禅寺界隈の別荘群を構成する一つである對龍山荘(たいりゅうさんそう)。
2010年にニトリホールディングスが購入し、主に社員用の保養施設として使われてきたようですが、
似鳥昭雄会長の「名園を広く一般の人に」との判断で、一般公開されることになりました。





   対龍台(書院)

2025年春からは重要文化財の主屋(書院の對龍台など)も公開され、さらに見応えもアップ。
入場料がこれまでの2000円から3000円に上がりましたが、主屋の対龍台から眺める庭の風景、
随所に飾られた京都画壇の作家の作品などを静かな環境で鑑賞できると考えると、個人的には値段以上の価値があるかと思います。




庭を手がけたのは七代目小川治兵衛(植治)。南禅寺周辺には植治の作品が多く残されていますが、
ここ對龍山荘の庭は他の庭よりもスケールが大きく、実際に訪れてみると想像以上の美しさ!
桂離宮と同じように一歩進むたびに庭の趣が変わり、どこを切り取っても絵になります
大規模な池泉庭園では、桂離宮と並ぶ美しさと緻密さを誇る国内屈指の名園と思います。



  大池・茶室「聚遠亭」


とにかく庭そのものが素晴らしい!
紅葉の季節
だけではなく、
どの季節に訪れても感動を与えてくれると思います。
對龍山荘こそ、植治の理想とした庭(自然に限りなく近づく人工の造形、
旧態依然とした江戸時代前の庭から開放的なランドスケープへの進化)に最も近い形かもしれません。




對龍山荘は当初、薩摩藩士出身で後に実業家として成功した伊集院兼常の別荘として作られました。
對龍山荘の名前の由来は「瑞龍山(南禅寺の山号)の對(対)に位置する」ことから。
南禅寺界隈に政治家や実業家の邸宅や別荘が集まっているのは、
明治政府が南禅寺の土地を民間に払い下げるよう命令したことがきっかけです。對龍山荘も元は隣接する金地院の境内でした。


伊集院兼常の旧宅(現・廣誠院


伊集院兼常の手を離れてから、對龍山荘は京都の呉服商・市田彌一郎が所有します。
既に伊集院の時代、1896年(明治29年)頃に聚遠亭(伊集院の居室)、茶室は完成し、
市田の所有となった1905年(明治38年)頃に書院(對龍台)が増築されて、
現在の主屋の形になったようです(東京の大工『島藤』こと島田藤吉が築造)。
このときに七代目小川治兵衛(植治)が作庭を手がけました。大池周辺の作庭には、伊集院兼常が大きく関与していたとされています。



その後對龍山荘の所有者は市田彌一郎、市田株式会社の時代を経て、2010年にニトリホールディングスに移ります。
長い間非公開でしたが、24年からは完全に一般公開の形となり、25年春からは主屋も公開されました。
上にも少し書きましたが、主屋(対龍台)からの眺めは「見事!」のひと言です。
ニトリの似鳥昭雄会長の英断で、この素晴らしい庭をいつでも観ることができるようになるのは、本当に喜ばしい限り。
名勝の庭や国宝の建造物を頑なに非公開にしている所有者も多いですが(防犯上の理由などもあるとは思いますが)、
国指定の文化財はやはり一般に公開してこそ本来の意義があると思います。





東山を借景にした広大で開放的な美しさだけでなく、細かい部分の造形も緻密に考えられた構成。
この庭を維持していくのは大変なことと思いますが、今後も一般公開が続くことを期待して――。










晩秋の閉園前の對龍山荘。訪問する時間帯としては、柔らかい西日が東山や庭園全体を包み込み、
来場者が少なくなる閉園前の時間がお勧めです。








對龍山荘庭園(大池と茶室「聚遠亭」など)





對龍山荘主屋(書院の對龍台など)





芝生の南側庭園





紅葉の對龍山荘






對龍山荘の向かいは、こちらも七代目小川治兵衛の庭が美しい高級旅館、レストランの「菊水」
新緑も紅葉の季節も、ともに美しくお勧めです。サービスも完璧




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