桂離宮 松琴亭の茶室と周辺の露地 坪庭・露地庭 京都の庭園 |
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松琴亭の東側に設けられた、茶室の躙口(にじりぐち) ← この箇所が「流れ手水」 躙口から池に続く石段の先(石橋のたもと)は、 「流れ手水=ちょうず」(池や小川の中に役石を設置し、流水をそのまま使う形式の蹲踞=つくばい)になっています。 三畳台目の茶室には八つの障子窓が設けられているため、「八窓席」と呼ばれいます。茶室としては、明るい空間。 躙り口から一番奥にある点前座は、風炉先窓や皮付きの中柱が印象的な意匠です。 二の間から見る茶室の給仕口 一の間から二の間の向こうに見る、躙口の上に設けられた連子窓。 明るい光が射し込んでいるのがわずかに確認できます。 茶室横(東側)に造られた露地。石灯籠の横から上に登る石段は、微妙な曲線により、どこまでも続くような感覚に。 躙口の前に置かれた踏石、落石(おとしいし)などの色合いにも注目です。 松琴亭の西側にも洗練された露地風の庭が造られています。 直線的な護岸も、当時としては画期的な造形だったそうです。 窓の外(西側)に灯籠の傘だけが少し姿を見せる構図や、 ちょっとした空間にも石を配する工夫など、細かいところまで計算された作りです。 西側の縁側からは、待合として使われた「卍亭」が見えます。 桂離宮には松琴亭だけではなく、各建物の周囲に露地風の庭が作られており、 「露地独特の空間計画が・・・・やがて桂離宮という完成度の高い回遊式庭園を生み出す原動力になった」 (淡交社刊「図説・茶庭のしくみ」尼ア博正著)ことを痛感します。 |
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御幸道・外腰掛→天橋立→松琴亭外観/松琴亭内部→賞花亭・園林堂→笑意軒→書院→月波楼→御輿寄 |
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