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大徳寺の床の間 ―茶室と墨跡―


京都の庭園 大徳寺の庭 寺院の茶室 京都の床の間


茶道の総本山的な大徳寺。
茶室、床の間、各部屋には、茶室で好まれる前の住職や現住職が書かれた墨跡の掛軸がさりげなく飾られています。
上の写真は瑞峯院の「安勝軒」。軸は前田昌道前住職の作品です。


こちらは夏に訪れたときの掛軸。「涼風」でしょうか。
前田昌道師の色紙には素敵な画賛が多いですね。


高桐院の書院「意北軒」床の間の掛軸「関」。古色蒼然とした風格ある床で、凜とした美しさの一文字

茶室「松向軒」の床の間と松長剛山住職が書かれた掛軸。
「一鳥啼山更幽」の「鳥」が絵になっているところがしゃれていますね。

松長剛山師の筆は繊細でありながら力強さもあり、個人的には好きな墨跡(素人の好みですが)


坪庭越しに観る黄梅院の床の間と掛軸


黄梅院の住職を務める小林太玄師が書かれた掛け軸は茶道で最も人気があると言われるほど。
この掛軸ももちろん小林太玄氏の筆で、「松風颯々聲 しょうふうさつさつのこえ」。
風が松に吹く音を心静かに耳を澄まして聴けば、身も心も松風に包まれ、時間の経過も感じず、忘れた清々しく穏やかな無我の境地に至る――。
という意味だそうです。

「左阿彌」寛楽庵の床の間の掛け軸で掛けられていたように、
京都では大半の料亭や茶室が、小林太玄師の墨跡を所有しているのではないでしょうか
(この掛軸と色紙は「妙在前一漚」(妙は一漚=いちおうの前に在り。解釈はこちらで)。

京漬物「近為」の床の間に飾られた軸も小林太玄師の作品でした。
こちらの床の間は一見すると簡素すぎる印象も受けますが、棚の上にはさりげなく置かれた桃の節句にちなんだ飾り皿。
この自己主張を抑えた感覚がいかにも京都らしいセンスだなぁと思いました。



織田信長の菩提寺、総見院の茶室「寿安席」の床の間。
広島県出身の実業家、山口玄洞が寄進しました。

こちらは茶室「香雲軒」の床の間。お茶会の時は花なども飾られるのでしょうね。


この写真は興臨院の客間だった記憶があります。

枯山水の名庭で有名な大仙院、書院の一間につくられた床の間。
深い群青の壁の色が印象に残っています。

大徳寺塔頭の住職、前住職はそれぞれ優れた墨跡を残されています。
左は龍源院・細合喝堂師、右は徳禅寺・橘宗義師の作品。

細合喝堂師は龍源院の南庭「一枝坦」の作庭も手がけました。


大徳寺以外の禅刹になりますが、こちらは金閣寺(鹿苑寺)の茶室「夕佳亭」

建仁寺両足院の茶室「臨池亭」の床の間

妙心寺大法院の茶室「有隣軒」の床の間

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